ミニトマトさん

こんばんは。

かざねっこです。

本日は『ミニトマトさん』です。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです♡

 

我が家のベランダに植木鉢が置いてある。

土の入った植木鉢だ。

そこには去年、ミニトマトが植わっていた。

でも、今は何も植えていない。

ずっと置きっぱなしにしていて

その存在すらすっかり忘れていた。

ある日、植木鉢を見たら

なにかが育っていた。

明らかに雑草の類。

多分、キク科?ぽいやつ。

驚くべきは、立派に育っていて

いかにも今まで大事に育てられてましたって感じで

そこに生えていること。

思わず、子供たちに確認してしまった。

「誰か、コレ、育ててる?」

全員否定。

つぼみがだいぶついていて

もうすぐ花が咲きそうだから

しばらく見守ることにした。

植物って本当に強い!!

 

去年、ここにはミニトマトの鉢が二つあった。

もともと、我が家では植物を育てていない。

単純に、私に育てられるか自信がないから。

それがどうして、ミニトマトを育てることになったのか。

コトの発端はというか

大抵、自分の不向きなことをやることになる発端は子供・・・。

子供が学校でミニトマトを育てることになった。

もともと植物が好きな子だ。

主人の実家には大きな畑があって

よくそこで、畑仕事を手伝ったり植物を観察したりしている。

だから、野菜を自分で育てられるということが嬉しかったようだ。

あまり学校での出来事を話さない子ではあるが

育てているミニトマトに関してはいろいろと報告してくれる。

今日は雑草を抜いたとか

茎がどんどん伸びて葉っぱが増えてきたとか。

ああ、この子は本当に植物に興味があるのだ、と思った。

そして、そんなに楽しいなら

家でも何か育てようかと柄もなく考えてしまったわけだ。

 

「家でも何か育ててみようか」

子供にそう提案したら、すぐ乗ってきた。

それから、何を育てるかを相談。

ミニトマトを育てることにした。

一概に『ミニトマト』と言っても

調べてみると本当にたくさんの種類がある。

できれば、丈夫で甘くてちょっと珍しいモノがいい。

興味を惹かれるものが色々とありすぎて

ワクワクしながら悩んでしまう。

そして、ようやくこれにしようと決めて

いざ買おうとしたら・・・

どれも買えなかった。

苗を購入する時季が終わっていたのだ。

すべて、来年用。

動くのが遅かった。

計画は泣く泣く来年に持ち越し。

 

あまりにも残念の幕引きだったから

主人の実家へ行ったときに

このことを義母に愚痴った。

そしたら、義母が

「うちの持っていったら?」と言った。

あれっと思う。

確か義母はずいぶん前に

ミニトマトの苗を畑に植えたはずだ。

「えっ?もしかして、まだ、畑に植えてない苗が残ってるの?」

そう聞き返すと、「そうじゃなくてね」と義母が言う。

「うちに生えてるミニトマトの脇芽を持っていけばいいのよ」

さっぱり意味が分からない。

私が欲しいのはミニトマトの苗。

混乱している私に義母が説明してくれる。

「あのね、ミニトマトの脇芽ってしばらく水に差しておくと

根が出てくるのよ。それを土に植えれば育つわよ」

「嘘・・・」

あまりの驚きでその後の言葉を失う。

アジサイの茎を水につけておくと

根が出てくることは知っていた。

でも、ミニトマトもそれと一緒って

なんだか不思議な感じがする。

確かにあの暑い夏にすくすく育って

たわわに実を成らせる植物だ。

そういう意味では生命力が強いとは思うけれど

脇芽から育っていけるものなの?

「上手な人はね、そうやってミニトマトの苗を増やしていくのよ」

 

その後、畑へ行って脇芽を数本切ってきた。

そして、水を入れたガラス瓶の中に差してしばらく観察した。

半信半疑のまま・・・

 

数日後、本当に根が出てきた。

ちょろっと茎から根が生えてきたとき

感動してしまった。

植物って本当に生命力が強い!!

ある程度、根が伸びてきたところで植木鉢に植えかえた。

隣には子供が学校から持ち帰ってきた

ミニトマトの苗があった。

端正に育てていたのだろう。

まだ熟していないが実が数個なっている。

二つ並んだ植木鉢。

ミニトマトの収穫がとっても楽しみだった。

 

そして、その後どうなったかというと

ほとんど収穫できずに全部枯れた。

世話をしなかったわけではない。

ハダニが大量発生したのだ。

すぐに薬を買って散布したが手遅れだった。

もともと成っていた実は赤く熟すことなく

あっという間にハダニの餌食になってしまった。

 

悲しい気持ちのまま

ミニトマト育成計画は終わった。

多分、子供もショックだったと思う。

それ以来、家で植物を育てたいと言わなくなったし

私も、そのほうがいい気がした。

きっと我が家は植物を育てるのに適していない場所なのだ。

 

そう思っていたから。

まさか、そのまま放置していた植木鉢に

植物が育っているなんて全く思っていなかった。

雑草には間違いないのだけれど

ちょっと嬉しくて、最近毎日子供と一緒に挨拶する。

葉っぱに軽く触れながら「おはよ」と声をかける。

子供も私の真似をして一緒にちょんちょんと葉に触る。

時々私が挨拶を忘れていると、子供が教えてくれる。

どうやらわが子の日課になりつつあるようだ。

最近、花みたいなものが咲いた。

黄色いタンポポみたいな花だと思っていたけれど

なんだか白いふわふわした綿毛みたいなもの。

一瞬、花が咲いたのを見逃したのかと思ったけれど

ずっと毎日見ていたから、多分、これが花?

グーグルの写真検索をしたら名前が出てきた。

「アレチノギク」

どんな植物か調べたら恐ろしいことを知った。

知らないって怖いな。

はたして子供が納得してくれるかわからないけれど

念のため、明日からは

言葉だけの挨拶にしたほうが良さそうだ。

それにしても、どうしようかな、この子。

愛着湧いてる分、

悩む・・・(ˉ▽ˉ;)...

 

 

本日もお付き合いいただき

ありがとうございました♡